学術集会へ参加した海外からの招待者

第9回アジア臨床腫瘍学会 学術集会は2011年7月21日から3日間横浜にて開催されました。

3月にあの東日本大震災があったため、放射能問題のデマなどで海外からの招待者が来ていただけるかどうか懸念しておりましたが、全員に来日して頂けたことは大変感慨深い思いでありました。

International SessionのInvited Speakerとして韓国からDr.KIm、台湾からDr.Lin、フランスからはフランス臨床試験グループFFCDのChairであるDr.Bedenneが、海外から来日して下さいました。

食道がんは患者数が少なく、国内で大規模試験が行えません。多国間で国際共同研究を行うことが、活路を切り開く轍となると考えられますが、各地域において組織型が異なることや、国ごとに標準治療も異なることが大きな壁です。

しかしここで踏みとどまっていては、進歩はありません。「壁を叩き潰して進もう」と、違いを明らかにした上で今後の海外との共同試験を画策していきたいという思いで開催させて頂きました。

腺がんの増加が著しい欧米各国の中で、フランスはいまだに半数以上が偏平上皮がんが占めており、比較的アジアに近いことで、フランスからも来日をお願い致しました。

フランスでは食道がんに対する化学放射線療法後のSaovege手術について時期の異なる2アームで比較試験を行っており、Salvage手術がトピックでした。日本でも化学放射線療法後に遺残した癌や再発症例でSalvge手術を行っております。

しかし、Dr.Kimは「うちの外科では絶対にやらない」とコメントをされました。国ごとの事情や状況の違いを痛感致しました。学会後には試験サマリーが書かれたファイルとJCOGで行っている試験の概要を交換することもできました。この資料を、ただの紙切れにしてはいけません。

そして我々日本だけではなく、海外の先生方も皆が国際共同研究を行いたいと考えていることが分かりました。食道がんの臨床試験の国際化に向けて、大きく一歩を踏み出すことができた学会だったと、感じております。

数年後、「あの横浜でのInternational Sessionが始まりだった」と懐かしく思い出すことになるでしょう。