会長ご挨拶
歓迎の挨拶9th International Conference of The Asian Clinical Oncology Society (9th ACOS) を、2010年8月25日(水),26日(木),27日(金)の3日間、日本の中心部に位置する岐阜で開催します。会場の岐阜グランドホテルは、対岸の金華山頂に戦国武将織田信長の居城「岐阜城」の雄壮を仰ぎみ、眼下には清流長良川が流れる、誠に風光明媚なロケーションにあります。また、夏の夜には、篝火がゆらめく鵜飼が幽玄の世界を繰り広げ、花火等が交叉し観客を幻想の世界へ導く、誠に素晴らしい自然環境の中にあります。 |
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学会テーマ
メインテーマは「Talk to the world wide from Asia」で、Multidisciplinary Treatment for Asian Cancer Patientsを副題として学会を企画しました。その目的は、アジアで開催された東京オリンピック(1964年)、ソウルオリンピック(1988年)そうして先の北京オリンピック(2008年)を契機に、アジアは飛躍的な経済発展を遂げ、学際部門でも開発途上国からグローバルの舞台へ登壇できる成長を遂げています。特に、人口は欧米諸国の減少傾向とは逆に年々増え続け、近い将来全世界の半数がアジア民族で占められる日も近いかも知れません。この意味で、今こそアジアから世界に向かって情報発信する時期が到来したと考えています。しかし、この人口増加は、衛生面や医療の面で欧米並みの恩恵を受ける環境は未整備で、病気等で死亡される確率が高く、早急な対応が必要であります。特に、「がん医療」の面では、高罹患率に加え、疾病構造やがん種が欧米のそれと異なり、治療内容も技術面や経済面で歴然とした差が存在します。さらに、発がん予防の面では手付かず状態で、世界の半数を占める貴重な労働力が無駄に失われる可能性があり、世界的な損失になると思われます。
プログラムの内容
そこで、9th ACOSでは、先ずアジアの癌の特徴を疫学面から捉え、診断・治療面での現況を分析・評価し、問題点を提起したいと思います。一方、アジアには古くから東洋医学が存在し、「がん治療」の面でも、全身疾患との考えで代替医療として発展してきました。この欧米ではみられないユニークな東洋医学に西洋医学的な解析を加え、これを癒合させることで患者さんに優しい、安全で安心できる効率的で安価な「がん医療」が展開できると推察されます。特に、100年に1度の経済不況の中、例え有効性が確認された薬剤でも、経済的理由で使用不能になる可能性が危惧されています。そこで、治療効果に遜色がなければ、有害事象の少ない、安価な治療を患者に提供すべきであります。一方、薬剤耐性や効果、有害事象等の面で、遺伝子多型を含めた民族間の差が注目されています。そこで、アジアでの多施設共同臨床試験が急務と思われますので、本学会でもその可能性を模索できればと考えています。
癌関連学会とのジョイントセッションについて
各企画演題の演者は、アジアから2-3名、欧米から1-2名、本邦から3-4名で構成します。座長は原則2名で1名を海外から、1名を国内からお願いしました。そうして、ASCO評議員等にコメンティターとして参画頂きます。また、各企画演題は、American Society of Clinical Oncology (ASCO)、American Association of Cancer Research (AACR)、International Union Against Cancer (UICC)、Asian Pacific Cancer Conference (APCC)、European Society for Medical Oncology (ESMO)、European Cancer Organization (ECO)等や国内癌関連学会・研究会とのジョイントセッションを可能な限り企画しました。
日本の立場と我々の使命
近年、アジアにおける日本の存在感の低さが危惧されています。少なくとも、「がん医療」の面では、日本は診断、治療の面で世界をリードしていると自負しています。また、ACOSの第1回総会は、1991年日本の大阪で田口鐵男教授(現ACOS名誉会長)のもとで開催され、約20年か経過しました。そこで、第9回総会では、今までの成果を集大成し、今後の展望を探りたいと思います。そうして、短期間ではありますが、アジアの若手医師、研究者、看護師、薬剤師等に多数ご来日頂き、日本の現状を見学(岐阜大学病院ツアー)頂き、共に勉強できるよう旅費・宿泊費をお世話する努力を重ねています。そのため、学会のスリム化と環境保護を意識した新しい学会運営を模索・企画しました。
そうして素晴らしい自然、岐阜をお楽しみ下さい
開会式でのExhibition「狂言・太郎冠者:和泉元禰主演」、全員懇親会で長良河畔での郡上踊り・鵜飼で、日本の歴史をお楽しみ頂きます。また、岐阜県は山、川、緑に恵まれた素晴らしい自然環境の中にあり、小京都の「高山」、世界遺産の「白川郷」、日本3大温泉の「下呂温泉」、「新穂高岳温泉」まで道路網が整備され、会場から約2時間で到着します。また、県境に聳える北アルプスは夏山のメッカでありますので、この機会に是非お楽しみ頂きたいと思います。
最後に、我々は、世界各国からご参加頂けます、全ての皆様を心から歓迎し、暮れ行く夏のひと時を岐阜の地でお過ごし頂き、悩めるがん患者さんのために激論を交わし、その成果を世界に向かって発信できれば幸いと考えています。岐阜で、お会いできる日を楽しみにお待ち申し上げています。
第9回アジア臨床腫瘍学会長 佐治 重豊



